ロングテールでマーケティング理論は変化が必要になる
前回のエントリーで「マーケティングとは、もともとは『各業界の成功事例を集めて汎用化』したもの」と書きました。
しかし、最近のwebの世界では、今まで構築されてきたマーケティング理論を当てはめても市場での成功に結びつかないことが増えてきた、と言われています。
webだけが、ほかの市場と異なっているのでしょうか。
わたしはその理由として、いわゆる「ロングテール現象」があるのではないか、と思っています。
しかし、最近のwebの世界では、今まで構築されてきたマーケティング理論を当てはめても市場での成功に結びつかないことが増えてきた、と言われています。
webだけが、ほかの市場と異なっているのでしょうか。
わたしはその理由として、いわゆる「ロングテール現象」があるのではないか、と思っています。
わたし個人は、この「ロングテール現象」をamazon.comとGoogle以外で感じたことがないのですが、もしロングテール現象がweb全体に起こっているとするなら、「マーケティング理論」は構築し直す必要があるかもしれません。
なぜなら、現在のマーケティング理論は、その多くがパレートの法則(80:20の法則) を前提としていたものだからです。
現在のマーケティングのメインストリームは、選ばれたターゲット(市場の20%)を攻め、そこでの流行を確実のものとし、そこでほとんどの利益(80%)を上げる、というものです。
そして可能であれば、そこから残りの80%へとターゲットを広げていきます。少数から多数への流れです。
この流れにはデメリットがあります。陳腐化が早いのです。
少数とは市場のオピニオンリーダーに当たるわけですが、流行が多数に広まったときはすでに、オピニオンリーダーたちの目は次に向いています。そのため市場が「この流行はすでに収束にむかっているんだな」と判断してしまい、最終的にはその市場に参加していること自体が恥ずかしいものとされてしまいます。
例として、ホワイトバンドを挙げてみましょう。
すっかり陳腐化してしまったホワイトバンド。しかしこの商品は、ただの流行として終わらせてしまうにはもったいない、新しいコンセプトがあったと思います。
- 善意ではなく、ファッションとして、つまり市場の中にチャリティーを組み入れることを証明してみせた
- いいものであれば、チャリティーがどうこうなど考えることなく、誰でも身につけてくれる(つまり購入してくれる)ことを示した
- ふだんのファッションが表している趣味以上の、自分の思想・信条といった深い部分のものを外見で表現できた
といったように、チャリティー商品として、その斬新さは注目に値するものでした。
しかし諸般の問題もあり、ホワイトバンドは陳腐化します。上記の可能性もともに。
どうしても上から仕掛けた流行は、陳腐化のサイクルから逃れられないようです。
しかもその陳腐化サイクルは、年々短くなっているような気がします。
ロングテールは、世間に広まる流れの進行が逆です。世間一般、不特定多数からマーケットがスタートします。これはパレードの法則とはまったく別の流れです。
事例として、アフィリエイトを考えてみましょう。
アフィリエイトは、一般ユーザーが利益を手にすることができるという、いわゆる市場参加の部分が注目を集めていますが、それとともに、口コミマーケティングの成功例としての実績も見逃すわけにはいけません。
つまりwebの世界では、すでにマーケットに変化が起きているのです。
有名なマーケティング理論に「AIDMA」というものがありますが、これもwebの世界ではすでに「AISAS/AISCEAS」に変わっている、と言われています。
変化は現在進行形です。
数学理論のようにほとんど変化のないものなら、理論丸暗記で良いのかもしれません。
しかしwebの世界では、これまで培われてきたマーケティング理論が、そのまま当てはまらなくなりつつあるのです。
ですのでマーケティング担当者は、webに適応した新たな理論が構築されるまで、ただ理論を適用するのではなく、そもそもマーケティングとはなんであるのかを自分で考えて判断する必要がある、といえるでしょう。
そのためには、まるまる理論を覚えるのも大事ですが、プラスして「マーケティング的思考」を身につけなければいけないのでは、と思います。


Comments
僕は、”マーケティング”ってものには決まった手法はないと思います。
扱う商品によって違いますし、同じ商品でも黎明期と過渡期ではやっぱり違う手法が必要でしょう。
でも、考え方についてはそう大きく変わらないと思います。
突き詰めれば、認知してもらうにはどうするか、商品やサービスを売るためにはどうするか、
といった点にほとんどの事象が集約されると考えるからです。
単純ですかね?でもその代わり手法は千差万別で、
そこがマーケティングの深みであり面白さだと思います。
全体を見通して、状況に応じた適切なストーリを組み立てられるように日々精進します!
ですから、専門ではない世界でなにかをすることになるとき
(出会い系の会社が一般コミュニティーサイトに手を出す、など)
、必要になるのかな、と思います。