ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

読んだのはかなり前です。「へんな会社の作り方」と一緒に購入しています。
すでにベストセラーになっていますので、知ってる方も多いでしょう。


Googleは技術を、マーケティング上で起きる問題解決に適切に利用する力に秀でていると思います。

ページランクの方法が技術面で語られることは多々あります。そしてその方法である「リンクの収集(外的要因の集計)」もその延長線上で触れらます。

しかしこれこそが、いわゆるweb2.0のはじまりであり、massをマーケティングに組み入れた最初の成功事例のはずです。
この本ではそういった、技術面以外でのGoogle成功の秘密について、「Googleマニア」とも呼ぶべき情報量の裏付けで語られています。

「迷惑メールの除去やウィルスの駆除のために、電子メールの内容をその判断材料に使うのは現代の常識です。(中略)電子メールへの広告挿入にも同じような技術を使います。(中略)だからプライバシー侵害の危険はないのです」
 こんなまったく独特の思考回路で、個人の電子メールというプライベート空間までを広告事業の対象にできないかと、グーグルは発送するのである。
(p.63より引用)


この部分は、Googleが単なるアイデア技術者集団ではないことを証明している部分で、読んでいて印象に残っています。

グーグルには、「世界中のすべての情報を収集し整理し、提供する」とのコンセプトがあるそうです。
そして、すでに手に入れている情報やもしくは未入手ではあるが技術的に入手できる情報が、いったいどんな価値があるのかを判断し、適切に収集・集計し、最終的にコンテンツに落とし込んでいるわけです。

この収集と集計こそが、webをほかのメディアと異なるものにしている最大のものでしょうし、それをもとからあるコンセプトに照らし合わせて利用するための技術、その技術を輝かせるだけのアイデアがGoogleにはあります。

ページランク技術につかったリンク情報は「未入手ではあるが技術的に入手できる情報」であったはずです。リンク情報を検索技術に使えることに気づいたのは、「世界中のすべての情報を収集し整理し、提供する」という明確なマーケティングコンセプトがあったからだと思います。

Googleの技術的な部分は、この本が出る前から、氏のブログも含めいろいろなところで語られているので、それほど目新しいものではありません。

そのため読者を、ロングテールの部分も含め、
  • webの世界がどう変化しているかに興味があり
  • しかもwebの技術的な知識も有している
人に限定してしまっているかもしれません。

それでもいろいろな示唆に富んだ、非常に良書だと思います。


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