どの機能に対応するべきかを「ユーザーの利用意向」を超えて考える

ちょっと前にとあるサイトの企画をしていて「ケータイの機能でどれに対応するか」という話をしていました。

最近はどんなサービスでもケータイ対応は必須だと思います。
しかし一口に「ケータイ対応」と言っても、メールでの投稿に投稿に対応するとか、GPSに対応するとか、そのレベルはいろいろあると思います。
使われない機能はユーザーにとっては妨げでしかないですから、確実にユーザーに使ってもらえる機能を選んで実装したいものです。


今回は、そんな機能の取捨選択について、例によって自分にできているかどうかは棚に上げて、思ったことをなんとなく書いてみます。


対応する機能・対応しない機能の判断基準


たとえばCGM系サイトを作るとします。

ケータイから投稿できるというのは必須だとして、ではケータイに数ある機能の中から、どれに対応すればいいのでしょうか。
  • 画像の投稿に対応するか?
  • 絵文字の投稿に対応する?
  • GPSによる位置情報投稿には?
  • デコメ投稿は?


機能に対応するかどうかを「自分が使うから or 使わないから」で判断するのは問題外だとして、陥りやすいのは、インターネット白書などの資料を取り寄せて各機能の利用率と利用意向率を見て、単純にその数字から判断してしまうことです。


たとえばGPSに対応するかどうかを判断するときのことを考えてみましょう。

インターネット白書2007』のデータを見ると、GPS機能を使ったことのある率は16.4%、利用意向率は27.3%、逆に利用したいと思わないと答えた人は34.6%となっています。
この数字だけを見ると、「GPSを利用している人は少ないし、使いたいと思っている人も少ない」との判断になりがちです。
たしかにGPSは位置情報取得に時間がかかり、電池を大量に消費するため、使い勝手の良い機能とは言えません。ましてやそんな困難を日記に地図を貼りたい人などめったにいないので、この数字は妥当でしょう。

しかしこの判断方法が本当に正しいのか、わたしは疑問に思っています。

なぜなら、ある機能を自分が使っている姿を、いま世に存在しているサービスや自分が体験したことのあるサービスを超えて想像できる人は少ないからです。ということは、GPS機能を使うかどうか、これから使いたいかどうかの数字は、いま世に存在しているGPS対応サービスの枠の中で出されたものであり、決して来るべき近い将来の姿を予想した結果から出た数字ではない、と思うのです。


「使わない理由」を把握する


その機能は本当に使われないのか?を判断するときには、使わないと判断した理由を聞いてみることは大事だと思います。

「GPS機能はいらない」「GPS機能を使わない」という人に、そう判断した理由を聞いてみると、だいたい以下のような意見が出ました。
  1. 電池を食うから
  2. 位置取得に時間がかかり、やりたい作業の妨げとなるから
  3. 他人に自分の居場所や、いた場所を教えたいとは思わないから


こうして理由を聞いてみると、1つめと2つめの理由は「たしかに使いたくないよね」と思わされますが、でも近い将来、それこそ1年とかのスパンで解決しそうなものであることがわかります。

3つめについては、積極的にGPSが必要ないと言っているわけではないことに気づきます。

こうして理由を確認してみると、サイト制作側からの提案次第ではGPSは十分に受け入れられる可能性があるように思えます。

たとえば日記サイトなら、投稿画面にアクセスした時点で、最近撮影した画像が撮影時間と位置情報を参考にグルーピングされて投稿画面横に表示されていて、ドラッグ&ドロップするだけで投稿可能、とかになっていると、画像付き日記の投稿がとてもしやすくなるかもしれません。
(すでにeye-fyやDoCoMoの実験サービスなどもあることから、撮影したら自動で即ネット上ストレージにアップされてて再利用可能な状態、という時代もすぐに来るでしょう)

GPSに対応することで、位置情報を貼り付けられるようになるだけでなく、UIの改善に利用できるのです。


まとめ:新しいなにかを作るために「今使われていないから」「使いたいと思っている人がいないから」を超えた判断をする


なにか新しい提案をもったサービスを作ろうとしているのなら、現時点での「この機能は使われないだろう」という判断の枠を一度リセットする必要があるように思います。

近い将来解決されそうな問題を把握し、それが解決されることを前提にアイデアを出すことで初めて、ユーザーに機能を利用するかどうか聞ける状態になるのだ、といえるかもしれません。

なぜなら実際の作ったものを(プロトタイプでもOK)触ってもらうかしない限り、一般ユーザーにその便利さは伝わらないと思われるからです。
(だからこそ新しいサービスには前もってモックアップによるプロタイピングテストの必要性があるのだと思います)


このような例はすでにいくつもあります。

ajaxのような非同期通信は最初、プッシュ技術として登場したときは「定期的に最新のニュースを配信してくれる」くらいの使い道しかありませんでした。
当時はインターネットアクセスは従量制だったため、定期的にネットにつなげられたらたまらん、ということで非同期通信はほとんど需要がありませんでした。
しかし時がたって、インターネットが高速化・定額化したときに、それはGoogleマップという実際のサービスの形になり、非同期通信の評価は変わりました。

きっとGoogleのスタッフたちは、非同期通信技術が広まる条件を把握し、それが満たされることを予測し、有効な使われ方を検討し、その準備をしていたのだと思います。


デコメも同じです。
2年前の調査では、デコメも「使わない」「使いたいと思わない」と答える人が大半でした。
しかしその後、メールで絵文字を選ぶのと同じインターフェースで使えるようになったとたん、爆発的にヒットし、今では当たり前のように利用されるようになりました。
(本来デコメとはイコールhtmlメールのことだったのですが、最近のユーザーは『オリジナル絵文字機能』と認識し、利用しているようです)

デコメを使わない理由、使いたくならない理由は「入力がめんどくさい」だったのですが、それが解決されたことで利用率、利用意向率ともあっという間に増えたのです。


ケータイに限らず、機能や技術は次々に現れますが、それがユーザーに受け入れられないと判断する前に
「なにが解決すれば使われるのか」「それが解決したらユーザーにとってどんな利便を提供できるようになるか」そして「その問題はもうすぐ解決されるのか?」
を考えるのが、新しいサービスを企画する上で必要なスキルのような気がするのです。


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インターフェースとマーケティングとの関係

DESIGN IT! w/LOVE』さんのエントリー、『製品中心から人間中心のデザインへ』と『マーケティングとユーザビリティに対するデザイナーの失望』はとても興味深い内容でした。
私のブログのテーマである「インターフェースとマーケティングとの関係」について触れられており、また私が曖昧にしていた部分(理解できていない部分)をわかりやすく明文化されていて、職場で読んでいてかなりテンションが上がりました。
(同時に自分のダメさ加減にショックを受けました)


いい機会なのであらためて、「サービス検討段階でマーケティングはどのようにかかわればいいのか?」をテーマに
  • ユーザーのNeedsを正確に把握し、サービスとインターフェースに落とし込むプロセス
  • その課程でマーケティングはどのようにかかわればいいのか

について考えてみます。

もう少し整理してからエントリーしたかったのですが、なんとなく機を逃してしまうような気がしたので、触発されたままのイキオイでアップしてしまいます。
あとで修正するかもしれません。


ユーザーの「達成したいこと」(Needs)から、「本当の目的」(Wants)を導き出すプロセス



サービスとは目的達成に近づくための手段であることを再確認しよう


製品やサービスは本来、なにかの目的を達成するため(もしくは目的達成に近づくため)の手段です。
言い換えると、手段であるサービスを検討するためには、目的を正確に把握することが重要になってきます。

ただ前提として、「一般の人は自分の本当に欲しい物を分かっていない」ということを理解しておきたいです。
ユーザーのニーズを得るのは比較的簡単です。しかしNeedsを満たしても、Needsはユーザーの本当の目的ではなくたくさんある手段のうちの一つであることが多いため、ユーザーの本当の目的を達成していないということがほとんどなのです。


家計簿サービスを例に考えてみる


例として家計簿を挙げてみます。

家計簿は、「つけれるものならつけたほうがいいよね」の筆頭かと思います。三日坊主で終わった人も多いでしょう。

家計簿のNeedsは、家計簿をつけている人(またはつけようとして断念した人)にアンケートを採れば簡単です。
  • 入力をもっと簡単に
  • ケータイからも入力できるように

という意見がほとんどです。
つまり「簡単に楽しく家計簿をつけたい」のですね。


しかしこれらを解決すれば、ユーザーの本当の目的は達成できるのでしょうか。
いやそもそも、本当の目的ってなんでしょうか?


NeedsからWantsへさかのぼる


本当の目的を把握するためには、NeedsからWantsにさかのぼる作業をします。
これは、マインドマップをさかのぼる作業に似ています。
図1・NeedsからさかのぼるだけWantsに近づく

NeedsからWantsへは、さかのぼればさかのぼるほど、ユーザーの本当の目的に近づいていきます。
ただし、逆に内容はアバウトになっていきます。
「お金の出納を把握する」ではまだまだ具体的ですが、「なりたい自分になる」あたりではいかにもアバウトで、企画が曖昧になってしまいそうです。

どこまでさかのぼればいいのか?といのは僕にはまだ良くわかっていません。
ただし少なくとも企画段階では、家系図でいう5親等くらいの広がりは検討した方がいいような気がします。
これを『Wants5親等の法則』と呼びます(いま考えた)。


NeedsとWantsの階層を上下するには、リサーチ資料が必要なのではないか


さて、Needsをさかのぼりつつ「なりたい自分になる」というWantsにたどり着くには、
「20代後半から30代前半の人は、理想とする自分の将来像を持っており、自分が理想に近づくための金銭的・時間的投資を惜しまない傾向にある」というリサーチ結果を把握している必要があります

また、このリサーチ結果を検討材料に含めるかどうかは、サービスの対象に「20代後半から30代前半の人」が含めるのかどうかにもよります。

この時点である程度のマーケティング的判断が必要になってくるのではないでしょうか。


サービスとインターフェースに落とし込むプロセス


NeedsとWantsを把握できたとして、次にそれをサービスとインターフェースに落とし込むプロセスについて考えてみます。

これには主に
  1. ペルソナ・シナリオ
  2. 利用可能な技術
  3. 数々のアイデア

の3つの要素があると思います。

図2・サービスとインターフェースに落とし込むプロセス


1・ペルソナ・シナリオ


UIをペルソナに合わせる、というのはよくあることだと思いますが、私は機能すらもペルソナに左右されるべきだと思っています。

「なりたい自分になる」家計簿サービスという視点で考えてみます。

20代のペルソナを用意した場合、20代というのはいまあるお金の投資方法によって自分の成長具合に変化があるわけですから、目的に達するためには、ただ収支を管理するだけでなく、「なににお金を使うべきか」「あなたが使ったお金はどれだけ将来の自分に対する投資となっているか」をなんらかの方法で把握できる機能が必要かもしれません。
逆に60代の人が使うサービスなら、「成長のための投資」機能は(20代と比較して)要求度は低いです。生涯に使える予算がすでにある程度分かっているなかで、リスクを避ける運用方法や、単純に「今月はあといくらお金を使えます」機能が重要視されるかもしれません。

ペルソナによって
  • どんなoutputが求められているのか
  • どんなinput量、input方法なら負担に感じないか

などは大きく異なるわけですから、機能も、目的とペルソナによって左右されるべきではないでしょうか。


2・利用可能な技術


ペルソナとも関係あるかもしれません。

技術には制作者が利用できる技術とユーザーが利用できる技術、二つの視点が必要です。
「今現在」利用可能な技術だけでなく、1年後にはどのような機能がユーザーに使われているか?それは今回の企画でユーザーインターフェース改善に使えるか?を考える必要があるかと思います。

たとえば、対象とするペルソナが「ケータイの機能をいつでもフルに使いこなしている新しい物好き」であるならば、
  • ケータイで撮影した画像は自動的に共有フォルダにアップロード
  • GPS使い放題

を前提に機能やUIを検討してもいいかもしれません。


3・数々のアイデア


アイデアの出し方と反映方法については本稿とは別テーマなので割愛しますが、このアイデアの数(と有用性)が、サービスの独自性につながるのだと思います。


検討した結果


検討した結果、考案されたサービスから得られるoutputがWants(なりたい自分になる)に近いかを吟味し、不十分だと思われたら、繰り返し繰り返し再検討する必要があると思います。


「インターフェースとマーケティングとの関係」:おわりに


私の考える「サービス検討段階でマーケティングはどのようにかかわればいいのか?」は以上です。

このエントリーを書いているうち、『マーケティングとユーザビリティに対するデザイナーの失望』で触れられている
ほとんどのマーケティングリサーチがデザイナーにとっては意味をなさない結果しかもたらすことができないのではないかと僕もずっと感じています。つまりマーケティングリサーチの結果を知ったからといって、デザインをするうえで役立つ情報はまったく得られないと思っているわけです。

という一文は、機能とUIを検討するプロセスが別にあるためにおこる問題なのでは?と思えてきました。

具体的な解決方法は『製品中心から人間中心のデザインへ』で書かれている
製品ありきではなく、今回のように、あくまで人びとの行う行動ありきで、そこにどんな物があればよりその行動が円滑になるか、目的をよりよく達成できるようになるかを考えるという場合のほうが、より本来のUCDの良さを発揮できるんだなと、実際に作業を進めていて感じます。

ですでに見えているのでは、と思ったのですがどうなのでしょう?


【関連エントリー】
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『美女暦』はパーマリンクにすることでクチコミ手段を増やすことに成功している

美女暦というサイトがあります。
画像1・「美女暦」画面

毎日きれいな女性を紹介するという時点ですでに今世紀最高のサイト確定なわけですが、優れているのはコンテンツだけではありません。

フルFlashのサイトでありながらURLがページごとにパーマリンクなのです。
そしてパーマリンクはAISASで言う「share」が行われるための絶対条件だと思います。

shareしてもらう(≒クチコミで広げてもらう)には
  1. まわりの人に紹介したくなるだけのモチベーション喚起
  2. 紹介するための方法
の両方が必要です。

この美女暦でいえば、1の「まわりの人に伝えたくなるモチベーション」は
  • 「デザインの洗練されたサイトがあるよ」
  • 「きれいな女性がたくさん登場するサイトがあるよ」
  • 「オレのタイプの女性みつけたんだけど見てよ」
  • 「●月●日のカフェがおしゃれなんだけど」
でしょうか。


伝えるための方法は「URLを教える」だと思うのですが、これがもしページごとにパーマリンクでなければ、「オレのタイプの女性みつけたんだけど見てよ」と「●月●日のカフェがおしゃれなんだけど」が難しくなります(『友だちにメールを送る』ボタンなど無力です)。
シェアするための要素が半分になってしまうのです。


このサイトの目的は知らないのですが、仮に「サイト制作会社がその仕事ぶりをPRするためのサイト」だと仮定すると、Flashのページもパーマリンク化することで「デザインの洗練されたサイトがあるよ」のほかに、それを広める手段を増やすことに成功していると思います。
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サイトのリニューアルは「これからはこう使ってほしい」との提案があるべき

サイトをリニューアルするとき、今あるコンテンツの扱いをどうするか検討すると思います。
アクセス数をチェックして「このコンテンツは人気があるからもっとフューチャーしよう」「このコンテンツは使われていないから位置を下げよう」といったやり方が一般的です。

しかし、必ずしも今のユーザーの利用動向に合わせたリニューアルが、イコール正しいリニューアルというわけではないと思います。

私は、サイトのリニューアルは、「今こう使われているから」を考慮しつつも、「これからはこう使ってほしい」との提案があるべきだと思います。(そしてその提案は、トップページを見たら伝わる、というのが望ましいです)

機能が使われていないのは、「そのコンテンツが必要とされていないから」ではないかもしれません。
ユーザーに魅力を伝えきれていないからかもしれませんし、そもそもユーザーの興味をひいていないから、ひょっとしてユーザーが気づいてすらいないから、かもしれないからです。

サービスを提供する目的は「使ってくれると絶対に便利」「使ってくれたら絶対に楽しい」のはずであり、それには必ず使われ方の理想形があるはずです。


また、それらを明確にしよう、という視点で考えると、ペルソナやシナリオを作る意味もぐっと高まるように思います。


私たちがインターネットを通じて提供しているのは、単純にサービスではなくライフスタイルなのだ、というのを忘れないようにしたいです。
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webサービスがキャズムを越えるために必要なこと

「みんなが使って、データが貯まって、そのデータが共有されることでみんなにステキな世界を提供する」というサービスが増えています。ソーシャルブックマークがその代表例でしょうか。
しかしこういったサービスの多くは、geekの人たちだけに使われ、一般の人たちには広まらない、というパターンに陥りがちです。

どのあたりに原因がありそうなのか考えてみます。



webに限らず、サービスを考えるときに必要なことに
  • 誰がどんな風に利用してくれるのが理想か?
  • その理想が達せられるための道程は?

があると思います。

加えてデータ収集系サービスなら
  • 誰どんな人たちのデータが収集されるのが理想か?

も必要かもしれません。

今のwebのサービスが、一般の人たちにそれほど利用されていないのは、これらが検討されていることが少ないところに理由がある気がします。
「理想が達せられるための道程」が欠けている気がするのです。

一般の人に使ってほしいのなら、一般の人が参加するためのフローを検討しなければなりません。
geekな人なら、提供されるサービスの本質をすぐに理解できるでしょう。しかし一般人は、「データが貯まるとステキな世界が生まれるから、だから僕がデータを貯めてあげよう」といったボランティア精神で行動してはくれません。使ってすぐメリットを享受できなければ、すぐにそのサービスから離れていってしまいますし、それ以前に使ってすらくれません。


ソーシャルブックマーク(SBM)には解決の可能性がある気がします。

ユーザー一人一人はまず、「ブラウザにあるブックマーク機能が、さらに便利になった」との視点で利用します。この時点では共有機能なんて気にしていません。それぞれが「自分が便利にネットを利用するために」SBMを利用します。
そしてそれがデータとして貯まり、その貯まったブックマークを集計することで「人気エントリー」のような形で、いつの間にか新たな価値を提供してくれている、というスムーズな流れができています。

「一人で使ってもメリットを享受できる」というのは、(mixiの流行以来、無視しがちなのですが)一般人に使ってもらうためには重要な要素ではないでしょうか。そうなるといま必要なのは、一人で使っているときのメリットをより多く提供することのような気がします。


また、(何度も同じことを書きますが)Google検索は別のアプローチ方法で「理想への道程」を実現しています。
「データが貯まることで、そのデータが共有されることでみんなにステキな世界を提供」を、みんなが使う前に、リンクというすでにネットの中にある情報から掘り出して収集しています。
(私は検索サービスは、web2.0の理想形だと思っています)



いずれにしろ「とりあえずサービスを提供して、みんなが使ってもらうようになるのを待つ」というやり方で、一般の人向けサービスで成功するこのは難しそうです。
「データが貯まって共有されるとステキな世界」は使い続ける理由にはなりますが、使い始める理由には(まだ利用者数が少ない段階では)ならないからです。
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暇つぶしに記事を読む需要とその要件

暇つぶしとか息抜きに、普段なら見ないようなページにアクセスしてしまうことってあると思います。
仕事中、いきなりwikipediaで「関羽」を調べたくなったり、とりあえずテキトウな単語でブログ検索して、ヒットした記事を意味なく眺めたり。


ソーシャルグラフ機能の提供やデータマイニング技術の進歩により、ネットから自分が必要としている情報を選び出すことが簡単になってきました。
たとえばニュースサイトでも、自分に関連する記事だけを容易に絞り込むことができます。

とはいえ、たまにはそういう縛りから開放されて、普段だったら自分が目を向けなかった情報も読んでみたくなることがあります。
また、自分の世界を広げるために、まったく別世界のブログエントリーを読んでみたくなるかもしれません。

このような、普段は自分では選ばないであろう記事を読みたくなるときとは、だいたいが暇なときです。


今回は、「暇つぶしに適した記事にたどり着くための機能」を提供しているサービスを比較してみます。


要件は、普通に考えると
  • 自分では選ばないであろう記事に出会えること

でしょう。

Yahoo!ブログには「ランダムブログ」が用意されています。
図1・Yahoo!ブログの「ランダムブログ」
画面上のボタンをクリックすると、ランダムで誰かの記事が表示されるようになっています。

アメブロでもケータイ用に「ひまぽち」という似た機能をテスト中です。仕組みはYahoo!ブログの「ランダムブログ」と同じと思われます。

記事がランダムで選ばれるとはいえ、どちらのブログサービスも、記事の文章量や画像があるかなどのフィルタリングはされているようです。

とはいえ、一発で読む気にさせる記事に出会えることはまれです。読むべき記事に出会うまでに、何度かリロードすることになります。

リロードを繰り返すうち、「この機能では、僕が読みたくなるような記事が見つからないのではないか?」と不安になるかもしれません。さらには「ここのブログサービスには、そもそも僕が読みたくなるような記事を書く人がいないのでは」と判断され、サイトを去ってしまうかもしれません


つまり暇つぶし機能の要件には
  • 自分では選ばないであろう記事に出会う

のほかにも
  • ハズレ記事を避ける

があることに気づきます。


この要件を上手に満たしているのがwikipediaの「つまみ読み」です。
複数の記事をダイジェストで一画面に表示し、そこからユーザーに選ばせることで、「読みたくなるような記事が見つからないのでは?」という不安感を排除することに成功しています。
図2・wikipediaの「つまみ読み」
そしてユーザーに選ばせていながら、「自分では選ばないであろう記事に出会う」という要件が決して無視されていないことに気づきます。


「自分では選ばないであろうエントリー」を表示するには、どうしても「自分」による判断をできるだけ排除させたくなります。
しかし、やり方次第では「『自分では選ばないであろうエントリー』を自分で選ぶ」ということもできるということです。

機能を検討する際に「何がmustか?」「どんな要件を満たせればいいのか?」が十分に考えられているから気づけたのだと思います。



残念なのは、wikipediaのケータイ版を提供している「wikimo」に「つまみ読み」がない点です。

「自分では選ばないであろうエントリー」を読みたくなるときとは、だいたいが暇なときです。
ソースを忘れてしまったのですが、ケータイ利用者がサイトを見る目的は「暇つぶし」がかなり多いそうです。

暇つぶし機能はケータイにこそ需要があると思うのですが。
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『gremz』が素晴らしい

連続でエコに関するエントリーを書いたのですが、書きながら「webができることってなんだろう?」と考えていました。


そんなときに、greenhug経由で、『gremz』というサービスを知りました。
ブログパーツを設定し、エントリーを書き続けるとパーツの中の木が成長し、大人の木になったら実際に植樹がされる、というサービスです。

さっそく設置してみました。

ブログを書くという「普段の行動」をエコな行動に変換してしまう仕組みを用意してしまった。そこが素晴らしいと思います。
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技術書はサイトに索引を載せることによりユーザーニーズに気づけるのでは

大それたタイトルですが、内容は単なる思いつきです。


1日300~400アクセスほどの、ネットの辺境に存在しているこのサイト。
アクセス履歴を見てみると、そのうち20人ほどの方が、「dreamweaver テストサーバー」で検索してここにたどり着いてくれているようです。前に設定方法を書いたからでしょうか。


そういえば、Dreamweaverのテストサーバー機能についてきちんと解説してくれている本やサイトって、ほとんどないような気がします。

たとえば、先日購入した『Dreamweaver プロフェッショナル・スタイル』で、索引からテストサーバーの項目をたどった先では
PHPやColdFusionなどの使ったサイトを制作する場合には、テストサーバーを設定します。

の一行で済まされています。Dreameweaver解説本というわけでもないので仕方ないのかもしれませんが、ほとんど説明になっていないだけでなく、“てにをは”もおかしくなっているあたりに、テストサーバー機能に対するやる気のなさを感じます。

(余談ですがこの本、内容は素晴らしいのですが、索引が殺意が芽生えるほど使いづらいので困ります。たとえばテストサーバーなら、索引に記載されている先(I-4)よりもわかりやすく詳細に解説されているページ(B-2)があったりしますし、そもそもなんで数字でページを表記しないのかも理解できません)

ほかのDreamweaver本もおおむね、同じような感じです。「テストサーバー機能の使い方がわからない、知りたい」という声に気づいていないのでしょうか。


ユーザーがどのような情報を求めているかを把握するのに、本の索引をサイトに掲載する、というやりかたはどうでしょうか。
目次を掲載しているサイトはよくありますが、索引を載せるのが今回のポイントです。

先述の『Dreamweaver プロフェッショナル・スタイル』がもし索引をwebで公開していたら、「dreamweaver テストサーバー」で検索したときに、このサイトよりよほど上位でヒットすると思います。
あとでリファラなどを解析すれば、「テストサーバーについて知りたいユーザーがこんなにいたんだ」ということに気づけると思うのです。

作者のサイトで「ご意見や感想をトラックバックしてくださいね」と書くより、このやりかたのほうがよほどwebっぽい気もします。


技術書のサイトは、「購入前の参考にしてもらうページ」と「購入後のサポートページ」ばかりですが、このようなところに気を遣えば、もっとユーザーのニーズを把握することができるのではないでしょうか。
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仕様はシンプルに

「仕様はシンプルに」
「機能でカバー」

今日、同僚が発した言葉。
イメージは、FlickrのOrganizeですね。


琴線に触れたので、防備録として書いておきます。
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検索エンジンの情報にはまだまだ宝が埋まっている

「またあらためてユーザーに何かを登録させなくても、すでに有用な情報はネットに転がっている」というのが持論なのですが、その考え方について書いてみます。


yahoo.comのベータ版サービスに“MINDSET”というのがあります。使っていただければわかると思うのですが(『wii』とかで検索してみてください)、検索インデックスから、スライドバーの設定に合わせて、「ショッピング情報」「そうでない情報」の出しわけが可能になっています。

ショッピングサイトには口コミ情報がすでに必須になっているようですが、別にわざわざショッピングサイトを立ち上げて、「さぁみなさん、このショッピングサイトで口コミ情報を入力してください」と言わなくても、すでにネット上にある情報を集めて集計することで、かなりのことができそうです。

一般的な商品紹介サイトの情報は、すでにネット上に存在しているわけですから、それを引っ張り出してくれば、有用なサイトが構築できそうです。たとえばyahoo.comの機能を使うのなら
  • その商品の価格比較(shopping検索)
  • その商品の口コミ情報(mindset、blog検索)
  • その商品自体の情報(mindset、web検索)

で、十分に商品紹介サイトを構築できそうですね。


日本でも、ちょっと変わった検索結果を返すサイトがあります。
BuzzTunes”というサイトなのですが、ただのBlog検索ではなく、そのBlogに書かれているモノの好感度も出力してくれます。精度的にはまだまだ微妙なものがありますが、アイデアはとても面白いです。こちらも精度が上がれば、いろいろなことができそうです。


これからの検索エンジンは、検索結果の質だけでなく、「どのような目的に使えるindexを構築するのか(できるのか)」といったアイデア勝負になっていくのかもしれませんね。
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PC以外のネットデバイスについての覚え書き

携帯電話からのネットアクセス量が、PCのそれを超えたそうです。(『ケータイ Watch』による記事はこちら

PC以外のデバイスについて思っていることを、自分の考えをまとめるつもりで書いてみます。


1. デバイスのインターフェース


携帯などのモバイルデバイス用のサイトは、PC用のサブセットが多いように思います。
どの機能を残してどの機能を削るかの選択があるわけですが、それを、技術的な視点で判断しているところが多いのではないでしょうか。
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