サイトを利用していると、たまに「あぁ、ここ使いづらいなぁ」と思うことがあります。
そのうちもったいないことに、「きっと、ある問題を解決しようとして頑張ったら、別の問題を引き起こしちゃったんだろうな」というものがあります。今回はそれについて3つほど例を挙げてみました。
- fon-familyの指定
- 多段型ドロップダウンナビゲーションメニュー
- 入力フォームの説明文
font-familyの指定
いろいろなサイトを訪問していると、CSSのfont-famikyにヒラギノ角ゴを指定しているサイトが多いことに気づきます。
わたしはWindowsユーザーなのですが、ヒラギノが指定されているサイトを見ると、アンチエイリアスがうまくいかないようで、フォントがほころんだように表示され、読みづらくなります。
またWindowsでヒラギノフォントを表示させると、MS Pゴシックなどと比べてサイズが大きくなるようで、たとえば
Yahoo!ログールでは文字が重なってしまっています。

おそらくwindowsユーザーがヒラギノをインストールしているという状況を予測できていないために起きる現象だと思われます。ヒラギノフォントはMacOS Xの標準フォントで、ふつうのWindowsPCにはインストールされていません。
しかしWindowsユーザーでも、デザイナーならヒラギノフォントをインストールしている人は多いのではないでしょうか。また、初めてMacOS Ⅹに触れたときにその美しい文字に見とれてしまい、「ヒラギノをインストールすれば僕のwinマシンでもMacのようにきれいな文字になるんだ!」と勘違いして4万円はたいてフォントを購入してしまったわたしのような不幸な人もいるかもしれません。
ということで、「font-familyはわざわざ指定する必要があるのか?」というのを考えてみます。
font-familyを厳格に指定する必要性を考える
なぜわざわざfont-familyを指定するのでしょうか?
font-familyを指定する理由は、以下でしょうか。(ほかにあったらご指摘ください)
- Mac用のIEだと、2バイトフォントを指定してあげないとinputフォームの内容が文字化けすることがある
- IEでUTF-8だと、日本語文字と英数字で違うフォントが使われるので、それの対策
- 一部のブラウザーの標準のフォントが明朝なのでそれをゴシックにしたい
- 少しでも表示をかっこよく
1. Mac用のIEだと、2バイトフォントを指定してあげないとinputフォームの内容が文字化けすることがある
らしいです。Macを持ってないので動作確認できませんでしたが。
古いブラウザーに必死で対応しなくてはいけない理由がよくわかりません。
古いブラウザーはセキュリティー面でも不安がありますし、そもそもブラウザーを作ったメーカーがサポートをやめてしまっており、かつ代替となる最新のブラウザーが無償で提供されているわけですから、無理してサイト制作者が頑張らなくてもいいような気がします。
実際、GoogleやYahoo!が提供するサービスでは、古いブラウザーは推奨外とされています。
少数を切っていいと言っているわけではありませんが、頑張ってMacIEに対応するよりも、そのリソースを使ってサービス自体の質を向上させたほうがいいと思います。もし「少数を絶対に切らない!」というポリシーであるのなら、Mac用IEより利用者数の多いOperaやモバイルブラウザー、iPhoneへの対応を優先したほうが喜ぶ人も多いのではないでしょうか。
2. IEでUTF-8だと、日本語文字と英数字で違うフォントが使われるので、その対策
IEで文字コードがUTF-8のページをfont-familyを指定しないで表示すると、日本語はMSPゴシック体、英数字はセリフ体(日本語文字でいう明朝体に該当、たぶんTimes New Roman)で表示され、かつ英数字だけアンチエイリアスがかかるようです。これはちょっと違和感あるような気もします。
Googleでは「arial,sans-serif」を指定し、とりあえず日本語も英数字もゴシックで表示されるようにしています。「英数字だけアンチエイリアスがかかる」という問題は気にしていないようです(多分ですが、CSSがUSのものと共通なのでしょう)。
実際に表示してみると、個人的にはあまり表示の違和感を感じませんし、「英数字だけなめらかに表示されるからGoogleが見づらいよ!」という話を聞いたことがありません。

フォント名を厳格に指定することなく、フォントの違い対応しています。これでいいような気がします。
逆にYahoo!のトップページのように、MS Pゴシックが指定されているのはちょっとやり過ぎな気がします。
3. 一部のブラウザーの標準のフォントが明朝なのでそれをゴシックにしたい
2の「IEだと、日本語文字と英数字で違うフォントが使われる。それの対策」と同じですね。sans-serifを指定しておけば解決されると思います。
4. 少しでも表示をかっこよく
デザイナーのサイトなら、どのフォントを使うか自体が重要なコンテンツですが、そうでもないかぎり、フォントをがっつりと指定する必要性をあまり感じません。
ヤスヒサさんは『
Webサイトはまったく同じ見た目である必要はない』というエントリーの中で、以下のように語っています。
レイアウトが崩れていても良いという意味ではないですが、若干の見た目の違いは『仕方ない』ではなく『当然のこと』だと思います。異なる環境が構築されているパソコン上で異なるブラウザを使っているわけですし、OSもしくはブラウザにカスタマイズがされていればさらにバリエーションも増えるでしょう。ディフォルトだといってもパソコンメーカーごとに何かしらのカスタマイズがされている可能性があるので、純粋にディフォルト環境というものはないかもしれません。利用者側もコントロールが出来るわけですから、Webらしいといえば Webらしいわけですね。
「いま作っているサイトは、本当にフォントを厳格に指定する必要があるの?」というのを再度考えてもいいような気がします。
font-familyのまとめ
もしfont-familyを指定している理由が上記のようなものであるのなら、Googleのように最低限のfont-family指定にしておけばいいのではないでしょうか。(もちろん、個人サイトやデザイナーのサイトのような、サイトの見た目が大事な場合は別です)
どうしてもフォント指定したいのなら、せめてWindowsでもきれいに表示され、かつMacには存在しないメイリオを最初に指定するなどの工夫があってもいいと思います。
少なくとも、文字が重なったりはしないようにはしたいです。
余談ですが、知人のMac使いなデザイナーさんにこの話をしたところ、「メイリオでもMS Pゴシックでもなんでも、とりあえずWindowsで見やすいようにしておけばいいんじゃない? Macならどのフォントが指定されようが、どうせきれいに表示されるんだから気にならない」だそうです。Macうらやましいなぁ。
多段型ドロップダウンナビゲーションメニュー
ナビゲーションメニューで、深い階層を指定できるようになっているサイトを見かけます。
リンク先にあるようなナビゲーションですね。このナビゲーションが、使いづらいなぁと思うことがあります。

上の画像を見ていただきたいのですが、このFolder 2.1からFolder3.1.1にカーソルを移動しようとするときに、メニューの外にカーソルが通ります。そのときに、今まで開いていたメニューが閉じられてしまうのです。
このような多段型ドロップダウンナビゲーションメニューを用意するときは、カーソルがメニューから離れても、メニューが消え始めるまでにタイムラグを用意したいところです。Windowsのスタートボタンが良い例ですね。
なお個人的な感想ですが、ドロップダウンナビゲーションメニューが3階層以上のサイトを、使い勝手がいいなぁと思ったことがありません。
一般的には使い勝手が良い、とされているのでしょうか。気になります。
入力フォームの説明文
検索フォームなどに、薄い文字で入力例が表示されているサイトがあります。
しょっちゅう利用しているサイトでは、ページが完全に表示される前に検索キーワードを入力し始めたりするのですが、そのときにこの入力例が消えてくれないことがあります。
ctrl+A、Delete、キーワードの入力し直し
の3アクションをすれば済むことなのですが、この3アクションは本来ならする必要ないものであり、この必要のないアクションは体感的にかなり高コストに感じます。
Mixiなど、ページが表示中に検索キーワードを入力し始めたら入力例は表示しない、としているサイトもあります。可能な対策はしておくべきでしょう。
まとめ
どれもわたしが個人的に気になったというだけであり、同じような不満を持つ人はごく少数だと思います。自分で書いておいてなんですが、正直、言いがかりレベルの話です。
が、インターフェースデザインの担当なら、こういう細かいところにまでとことんこだわれる人でないといけないような気がします。
サイトの不満点に対して対策案を考えるにはまず、あらゆる不満点に気づくことが必要だと思うのです。